2017年4月、英国ファッション協議会とVOGUEは、その年の英国最優秀新人デザイナーに、「Mother of Pearl」のクリエイティブ・ディレクター、エイミー・パウニーを選んだ。「Mother of Pearl」は、現代アーティストのダミアン・ハーストの妻だったマイア・ノーマンが2002年に設立し、現代アーティストとのコラボなどで注目された女性ファッション・ブランド。環境活動家の両親をもつエイミーは、獲得した賞金の10万ポンドをもとに、原材料から製造過程のすべてにおいてサステナブルなブランドに変革することを決意する。なぜなら、当時のファッション業界は大量消費の真っ只中、ファッション業界を１つの国と考えると、そのCO2の排出量は中国やアメリカに次ぐ量だったからだ。その状況に危機感を覚えたエイミーは、新たなラインを〝No Frills〟（飾りは要らない）と名付けた。新コレクションのデビューまで18ヶ月というタイムリミットの中、彼女とチームはさまざまな困難に遭遇するが、〝地球を壊さず、常識を壊す〟の信念を貫くために、エイミーたちは仲間達と共に地球の裏側まで足を運び、立ち向かっていく。

監督は、本作が長編映画デビューとなるベッキー・ハトナー。1年半以上に渡ってエイミーに密着してウルグアイやペルー、オーストリアへ、世界を変えたデザイナーの情熱と信念に溢れた旅路に同行してカメラを回し、コレクション完成までの道のりを旅感溢れるロードムービーとして完成させた。

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