「君たちはまだ長いトンネルの中」（2022年）、「縁の下のイミグレ」（23年）に続く社会派青春映画第三弾の本作は、返済義務のある「奨学金」という名の借金が重くのしかかるなか、必死で生きていく大学生たちの青春とリアルを描く。監督・脚本は、「君たちはまだ長いトンネルの中」「縁の下のイミグレ」でも監督・脚本を務めたなるせゆうせい。奨学金返済の為に「パパ活」に手をだしてしまう大学生・唯野空を「17歳は止まらない」（23年）に主演し、ドラマ「ふたりの背番号4」などへも出演している池田朱那。空の大学の同期で魔性な雰囲気を持ち惑わせる九頭竜レイを演じるのは「先生!口裂け女です!」（23年）の吉田凜音。純粋無垢で心優しいが、お金の管理が全くできない蛭間拓人を「仮面ライダーギーツ」に主演の簡秀吉。空と同じく奨学金を背負うも、クラウドファンディングで一気に返済する水江聡太を舞台「刀剣乱舞」等の人気作品に出演している田淵累生が演じている。 

高校3年生の唯野空（池田朱那）は、将来の保険として大学進学の道を選び、同時に借金を背負った。大学生の2人に1人が使ってると言われる「奨学金」という美しいネーミングセンスの借金を…。親との確執もあり、実家を飛び出してしまった空は、ダメな彼氏の拓人（簡秀吉）との同棲生活を始めるが、そこでも金がかさむことになる。普通のバイトをしたところで、奨学金を返し終わるのは、アラフォーになってしまう現実から逃れたかった空は、大学で知り合ったレイ（吉田凜音）や水江（田淵累生）の影響もあって、裏バイトを始めるが…。 

©︎映画「威風堂々」製作委員会