ブルース・リーの友人、ライバルとして香港映画界で活躍、アクション・スターとして国際的人気を獲得していた〝和製ドラゴン〟こと倉田保昭。1973年12月に公開され大ヒットしたブルース・リーの「燃えよドラゴン」の影響で、日本列島を〝ドラゴン・ブーム〟が席巻する中公開されたのが本作であり、作中で最強の悪役〝ブラック・ジャガー〟を演じていたのが、倉田保昭だった。
製作・監督・脚本を手掛けたのは、真田広之主演の「龍の忍者」(82年)、ジェット・リー主演の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ/天地大乱」(92年)、ウォン・カーウァイ監督「グランド・マスター」(2013年)など、香港映画史に残る重要作品を数多くプロデュースしてきたウー・シーユエン。主演のドラゴンを本作のアクション監督でもあり、「無敵のゴッドファーザー/ドラゴン世界を征く」(74年)やドラマ「闘え!ドラゴン」や「Gメン’75」でも倉田保昭と激闘を繰り広げたブルース・リャンが演じている。
清朝末期。あらゆる犯罪と暴力が渦巻く悪の魔窟、金沙村(ゴールド・サンド・シティ)。悪辣なボスであるイム・クンホーが支配するその街に、悪を懲らしめながら流浪の旅を続ける正義の好漢ドラゴンが、盗賊リトル・マウスとブラック・キャットの2人を弟子に連れてやってくる。ちょどその頃、イーグルと呼ばれる伝説の女格闘家もその街にやってきた。彼ら共通の狙いは〝シルバー・パール〟というチベットの寺院から盗まれた秘宝だった。そしてもう1人、金沙村のイムを訪ねてやってきた謎の男ブラック・ジャガー。彼こそ、非情な殺人空手の使い手として恐れられる格闘家で、彼が肩に背負い運んできたものこそ秘宝〝シルバー・パール〟だった。やがて、ドラゴン、ブラック・ジャガー、イーグル、リトル・マウス、ブラック・キャットら最強の強者たちによる壮絶な激闘と騙し合いの〝シルバー・パール〟争奪戦が果てしなく続いていく。
倉田保昭の代表作「帰って来たドラゴン」(1974年)の日本公開に合わせて倉田が凱旋帰国を果たしてから50年。節目の年にディーン・セキの出演シーンを復元した「2Kリマスター完全版」となって劇場公開される。
©1974 SEASONAL FILM CORPORATION All Rights Reserved.
公開日: 2024年07月25日
帰って来たドラゴン 2Kリマスター完全版
予告編を見る:
監督 :
出演 :
脚本 :
音楽 :
撮影 :
アクション監督 :
1973年 /香港 /99分
配給 :
公式サイト: https://kuratadragon50.jp/
新着記事
ウルトラマン、ジョジョ、高倉健、都市伝説!「ダンダダン」の引用&独自性を考察
英国ルームメートと見た「SHOGUN 将軍」 英語にした途端にビュンっと戦国時代が身近に感じられる
フェイクニュースと陰謀論を疑似体験「エンタメ通してワクチンに」「フィクショナル」
黒澤明の大傑作「七人の侍」は、海外で今、どう見られているのか。メルボルン鑑賞リポート