スペインからの独立を宣言してもなお続く半封建主義的なペルーの社会構造から、フアン・ベラスコ・アルバラードによるペルー革命、軍部革命政権によって公布された農地改革法、そして、ベラスコ政権の瓦解までのペルー社会の変化を鮮明に映しとったドキュメンタリー。監督は、ペルー・リマに生まれ、数多くのテレビ番組やドキュメンタリー番組の監督・脚本などを手がけ、「Rocanrol ’68」(2013年)で、リマ映画祭最優秀ペルー映画企画賞(12年)、第5回ラティーノ&ネイティブアメリカン映画祭(米)の最優秀新人監督に選出されたゴンサロ・ベナベンテ・セコ。本作は、19年にペルー本国で公開されると、ドキュメンタリー作品にもかかわらず、9万人以上を動員する異例のヒットとなった。
本作では、多くの知識人や政治家、文化人へのインタビューによってペルー革命の功罪が検証される一方、「みどりの壁」(70年/アルマンド・ロブレス・ゴドイ監督)や「コンドルがうまれたころ」(77年/フェデリコ・ガルシア監督)など、37篇の映画が引用され、約50年を経たペルー革命の〝記憶〟を今に伝える。
AUTOCINEMA©️2019
公開日: 2024年04月26日
革命する大地
監督 :
脚本 :
撮影 :
編集 :
原題:La revolución y la tierra
2018年 /ペルー /111分
配給 :
公式サイト: https://www.buenawayka.info/re-tierra
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