アメリカのハリウッドに対し、「ボリウッド」で知られるインド映画。しかし、多言語国家のインドでは、北インドを中心としたヒンディー語の「ボリウッド」だけでなく、2022年に日本でも公開され大ヒットした「RRR」を作ったテルグ語映画の「トリウッド」や南インドタミル地方のタミル語の「コリウッド」など、言語圏を代表する映画産業の拠点がある。そして本作は、「サンダルウッド」と呼ばれるカンナダ語の映画。これまで、大ヒット作に恵まれていなかった「サンダルウッド」作品だったが、「K.G.F: CHAPTER 1」（2018年）が全国的なヒットを記録、さらに、続編「K.G.F: CHAPTER 2」が2022年に公開されると、「RRR」を抜いてインド国内で興収トップ、世界興収でも上回る大ヒットとなった。

1951年、スーリヤワルダンはコーラーラ近郊で金鉱（Koral Gold Fields＝KGF）を発見し、採金ビジネスに乗り出す。全てを一族で管理して巨万の富を築く一方で、労働者は外部から遮断された環境で奴隷のように働かされていた。同じ年にスラム街でひとりの少年が生まれる。少年は唯一の身内であった母を10歳のときに亡くし、生き残るためにマフィアの下で働き始める。ロッキーと名乗った少年は、マフィアの世界でのし上がり、やがて最強のマフィアとして恐れられるようになる。ある日、ロッキーはボスからKGFの実質的な支配者であるスーリヤワルダンの息子を暗殺するよう指令を受けるが…。

「K.G.F:CHAPTER 1 & CHAPTER 2」の2作品が同時公開される。