監督は、大物監督たちの下で助監督を経験し、初監督作『社会の片隅に』以降、移民大国フランスが抱える深刻な問題を社会派コメディとして発表してきた39歳のルイ・ジュリアン・プティ。実在のシェフ、カトリーヌ・グロージャンをモデルに物語を描いた。主演のカティ・マリーを演じるのは、セドリック・クラピッシュ監督「フランス、幸せのメソッド」（2011年）や、レア・セドゥ主演の「美女と野獣」(2014年）、などに出演したオドレイ・ラミー。少し気弱な人のいい施設長には「唇を閉ざせ」（2007年）や「最強のふたり」（2011年）のフランソワ・クリュゼが扮する。

一流レストランをシェフと大喧嘩して飛び出したカティは、移民の少年たちが暮らす自立支援施設で働き始める。まともな食材や器材すらない施設で、不満をぶつけるカティに施設長のロレンゾは、少年たちを調理アシスタントにすることを提案する。フランス語がちょっと苦手な少年たちと、人づきあいが苦手なカティ。料理が繋げた絆は少年たちの将来だけでなく、一匹狼だったカティの世界も変えてゆく。

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