岩城滉一の26年ぶりの映画主演となる本作。定年退職し、最愛の妻を看取った後、人生の新たな一歩を踏み出していく71歳の主人公を演じる。監督・脚本は、「ファの豆腐」（2011年） や「うちの執事が言う事には」（19年） 、人気テレビドラマ『ワカコ酒』などを手がけた久万真路。

定年退職し、認知症だった愛妻も看取り、ひとり静かに暮らしている福山健二は、最近の物忘れに不安を覚え、残りの人生で息子家族にも誰にも迷惑かけないように、健康維持を目的に市のコミュニティクラブに参加する。そこで出会った同年代の橋本から水泳教室に誘われた健二は、全く泳げないため躊躇するのだが、橋本の「出来ない事を出来るようになるのは愉快じゃないですか？」という言葉に後押しされ、参加を決める。その教室には、夢破れ、若くして「残りの日々」を過ごす、香里がコーチとして勤めていた。水泳を大切な「挑戦」であり「目標」だと考えはじめた健二に、次第に変化が訪れる。

©️2023『ラストターン』製作委員会