シュルレアリスム絵画の理論的支柱であり、フロッタージュやデカルコマニーといったオートマティスムの技法を駆使して多様な作品を創造した画家・彫刻家マックス・エルンスト。ドイツ出身の彼は第一次大戦への出征、レオノーラ・キャリトン、ペギー・グッゲンハイムらとの恋愛や別れ、第二次大戦時の迫害と亡命、アンドレ・ブルトンとの確執など波乱の人生を送った。ベルリン国際映画祭銀熊賞受賞監督のピーター・シャモーニが、エルンストのインタビューや創作活動の貴重な映像に加え、彼と30年連れ添ったドロテア・タニングや周囲の人々の証言などによって、その革命的な精神や創造的な思考に迫る。

1924年10月のアンドレ・ブルトンのシュルレアリスム宣言から100年。シュルレアリスムの深遠なる世界を、シュルレアリスム映画の名作と主要人物にフォーカスしたドキュメンタリー作品で紐解く「シュルレアリスム100年映画祭」（2024年10月5日よりユーロスペースほか全国順次開催）にて日本初公開。