2021年2月1日、軍が再び国の支配に乗り出し、反発した民衆による大規模な抗議デモが全国各地で勃発。人々は抵抗のシンボルとして〝3本指〟を掲げて軍政に反対する声をあげるも、一人の少女の死を皮切りに軍の弾圧行為は激化し、人々の自由と平穏な暮らしは崩れていく。
若手ミャンマー人作家たちは、自らの匿名性を維持しながら「ミャンマー・フィルム・コレクティブ(The Myanmar Film Collective)」を結成。
・映画(クレジットを含む)の中に、フィルムメーカーおよび出演者の身元を明かしてはならない
・「Myanmar Diaries」に掲載する短編映画はすべて〝一人称〟でなければならない
・短編映画は、フィルムメーカーたちが見聞きした実話でなければならない
という3つのドグマ(ルール)を決め、それぞれの日常から生まれた10人の映画監督による短編映画とSNSに投稿された一般市民の記録映像をシームレスにつなぎ、抑圧された日常における切実な〝一人称の物語〟を紡いでいった。
軽快な音楽に合わせてエクササイズの動画配信を行う女性。その背景には慌ただしく軍の車両が集結していく。抗議活動に参加した事により指名手配をうけ、引き裂かれるパートナー。理由もわからず拘束される母を守るため、必死に抵抗する幼い子ども。軍と戦うために地元を離れて戦闘訓練を受ける若者たち。自身が拘束される様子を必死に配信するジャーナリスト。パンデミックの最中に隣国に一人で避難した女性は隔離中のホテルで平和だった頃の記憶をノートに綴る。映画はドキュメンタリーとフィクションを横断し、圧政下のミャンマーにおける市民の声の断片を生々しく伝える。
©The Myanmar Film Collective
公開日: 2023年08月04日
ミャンマー・ダイアリーズ
監督 :
原題:Myanmar Diaries
2021年 /オランダ、ミャンマー、ノルウェー /70分
配給 :
公式サイト: https://myanmardiaries.com/
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