全身の筋肉が徐々に動かせなくなっていく難病ALS（筋萎縮性側索硬化症）と闘いながら、病気や障害などハンディキャップを抱えても誰もが自由に表現し、生きることができる社会を目指す、武藤将胤（まさたね）さんとその妻、木綿子（ゆうこ）さんの挑戦の日々を追ったドキュメンタリー。

車いすの少女（和合由依さん）が演じる「片翼の小さな飛行機」の物語が大きな感動を呼んだ2021年8月の東京パラリンピック開会式に、武藤将胤さんの姿があった。物語のなかでデコトラの運転席に座り、ギタリストの布袋寅泰さんらを乗せてド派手に登場したのが彼だった。武藤将胤さんは、大手広告会社の広告プランナーとして働いていた27歳の時、難病ALSと診断される。絶望しかけた時、〝患者たちの未来を明るくするアイデアを形にしたい〟との思いが生まれ、病気の啓発と、最新テクノロジーを使った活動を開始する。診断から2カ月後、プロポーズされた木綿子さんは、反対する友人もいるなか、私にしかできないことがあると結婚を決め、数々の困難を共に乗り越えるパートナーとなった。武藤将胤さんの活動は立ち止まらない。多くの仲間たちと共に、次々にアイデアを形にしていく。いつかALSが治る病気になる日が来ることを信じて。

企画：河野太一／演出・プロデューサー：浦本勳／ナレーション：石原さとみ。
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