寄席演芸の世界で、独特のうなり声、エモーショナルな節回し、キレのよい啖呵(たんか)。曲師の三味線とのスリリングなインタープレーが、見る者の心をわしづかみにする浪曲。本作は、芸豪・港家小柳にほれ込み、弟子入りして浪曲の世界に飛び込んだ港家小そめが、晴れて名披露目(なびろめ)興行の日を迎えるまでを追ったドキュメンタリー。関東唯一の常打ち小屋である東京・浅草の木馬亭の舞台裏で、さまざまな人生が交錯し、ベテランから若手へと芸が継承されていく様を記録した。
製作・撮影・監督は、日系アメリカ人の強制収容経験を題材にした「Pilgrimage」で、「キリンアートアワード2001」準優秀賞を受賞以来、フリーの映像作家として音楽家とのコラボレーション、ウェブCM、映画メーキング等、幅広く活動している川上アチカ。本作は初の長編ドキュメンタリー作品で、小そめと同じく小柳の虜になった川上が、完成まで8年の歳月をかけて小柳と曲師の玉川祐子、そして小そめが大切な何かを育んでいく様子を克明に写しとった。
©️Passo Passo + Atiqa Kawakami
![絶唱浪曲ストーリー](https://images.microcms-assets.io/assets/d247fcc9b85b413caf66458586629de0/7ee27dce6c3a418aa9352b9cb16c8670/%E3%80%8C%E7%B5%B6%E5%94%B1%E6%B5%AA%E6%9B%B2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%80%8DZRS_Main%EF%BC%88C%EF%BC%89Passo%20Passo%20%2B%20Atiqa%20Kawakami.jpg)
公開日: 2023年06月30日
絶唱浪曲ストーリー
監督 :
出演 :
プロデューサー :
撮影 :
整音 :
編集 :
2023年 /日本 /111分
配給 :
公式サイト: https://www.rokyoku-movie.jp
新着記事
恋する乙女に勇気を与えるバイブル「時々、私は考える」人生に対する私たちの若干の恐れを粛々と肯定してくれた
この1本:「時々、私は考える」 美的な死の心象風景
特選掘り出し!:「めくらやなぎと眠る女」 村上春樹小説、初アニメ化
「お隣さんはヒトラー?」 ヒトラー南米生存説をモチーフにした意表を突く変化球