毎日映コンの軌跡⑭ 国産アニメ 「ふくすけ」教育文化映画賞に
“クールジャパン”の代表選手のようなアニメーションも、戦前からの長い歴史は苦難の道のりだった。毎日映画コンクールにも、その足跡が刻まれている。毎日映コンは第4回(1949年度)、「教育文化映画賞」を設立した時に「漫画、影絵」も対象とした。 国産アニメは、大正期に初めて作られた。アニメ製作は時間と金がかかり、映画館での上映も限られていた。それでも、アニメ作家たちは、厳しい環境の中でその可能性を追求した。49年は、子供向けの教育的、文化的短編アニメの製作本数が少しずつ増えてきた頃だ。 53年、独創的な手法のアニメを個人で製作していた大藤信郎による「くじら」が仏カンヌ国際映画祭で絶賛された。テレ...