中島貞夫 「生身の人間が生死かける、ちゃんばらの真価」 毎日映画コンクール特別賞
第77回毎日映画コンクールで特別賞に選ばれた中島貞夫監督。「時代劇は新たな可能性を秘めている」と、88歳の今なお、映画への情熱は消えない。創作に関わるようになって60年以上というレジェンド。自らの〝映画史〟を語り、活動の拠点とした京都への思いを語った。 ギリシャ悲劇は昔話、だから京都で時代劇 毎日映コン特別賞について「年も取ったし、ご苦労さんでしたっていう賞なんでしょ?」と、おどけた様子だ。言葉の端々からユーモアが漂い、あっという間に相手をリラックスさせてしまう。「現場に行くと、今でも若々しく立ち回れるんですよ」と語る。 1934年、千葉県生まれ。中学時代は演劇と野球に熱中し、高校...
倉田陶子
2023.3.02