特選掘り出し!:「メイ・ディセンバー ゆれる真実」 虚実自在に、不穏な心理劇
1996年、36歳の女性教師が13歳の少年と不倫して懲役7年の実刑判決を言い渡され、服役中に彼との子供を出産。出所後に2人は結婚し、家庭を築き上げた。この全米を騒然とさせたスキャンダルに触発されたサミー・バーチのオリジナル脚本を、「キャロル」のトッド・ヘインズ監督が映画化。ナタリー・ポートマン、ジュリアン・ムーアが主演を務めた。 アンモラルな実話の再現ドラマではない。23年前の事件を映画化する企画が持ち上がり、その主演女優エリザベス(ポートマン)が、スキャンダルの当事者グレイシー(ムーア)と夫ジョー(チャールズ・メルトン)の自宅を訪ねる。当初はなごやかだった3人の交流は複雑に揺らめき出す。 ...