「ワース 命の値段」
2001年米同時多発テロ被害者の補償金分配をめぐる社会派作品。米政府は被害者と遺族の救済を目的とした補償基金プログラムを始動させ、弁護士のファインバーグ(マイケル・キートン)は特別管理人として独自の計算式で個々の補償金額を算出する方針を打ち出すが、被害者遺族は猛反発。ファインバーグは苦境に立たされる。 7000人もの対象者がいて、命にどう「値段」を付けるのか。国や航空会社を相手とする提訴を退けようと奔走するプログラム推進派と反対派の葛藤を映し出す。ゲイのカップルや非嫡出子らをクローズアップしつつ、個々の悲しみや喪失感、現実的な選択の意味に迫ろうとした意欲をかいたい。補償金の交渉という映像化が...