自由で多様 北欧の価値観映す「リトル・エッラ」
こんなにも平和な世界は、現実に存在するのだろうか。幸せな気持ちになると同時に、考えさせられた。なぜ北欧ではこのような物語が生まれるのだろう、と。 スウェーデンの絵本作家、ピア・リンデンバウムの「リトルズラタンと大好きなおじさん」(日本語未訳)を原作に、ノルウェー出身のクリスティアン・ロー監督が手掛けた「リトル・エッラ」。友だちをつくるのが苦手な少女・エッラは、サッカーが大好きだ。唯一の親友であるおじのトミーは、スウェーデンの元サッカー選手、ズラタン・イブラヒモビッチに例えて「ミニ・ズラタン」と呼ぶ。だがある日、トミーの家に恋人のスティーブがやってくる。エッラはトミーを奪われるのではないかと不...
松室花実
2024.4.20