高倉健さんのイラストや「負けるか、この野郎」の文字がプリントされたバッグ=小倉縞縞提供

高倉健さんのイラストや「負けるか、この野郎」の文字がプリントされたバッグ=小倉縞縞提供

2022.8.22

火災の旦過市場、小倉縞縞が支援グッズ「負けるか、この野郎」 高倉プロモーションとコラボ 

2021年生誕90周年を迎えた高倉健。
昭和・平成にわたり205本の映画に出演しました。
毎日新聞社では3回忌の2016年から約2年全国10か所で追悼特別展「高倉健」を開催しました。
その縁からひとシネマでは高倉健を次世代に語り継ぐ企画を随時掲載します。
Ken Takakura for the future generations.
神格化された高倉健より、健さんと慕われたあの姿を次世代に伝えられればと想っています。

ひとしねま

日向米華

黒田征太郎さん、野口剣太郎さん 製作に協力

小倉北区の旦過(たんが)市場一帯で10日夜に再び起きた大規模火災を受け、北九州の伝統工芸・小倉織を手掛ける「小倉縞縞(しましま)」(小倉北区)は再生支援のために「旦過 負けるか!」と銘打ち、小倉織のグッズを販売する。販売で得た利益は、被災した旦過地区に全て寄付される。

市場に多くの知人がいた同社専務取締役の築城弥央(ついきみお)さんを中心に火災直後から支援を検討。同社のデザイナーで染織家の築城則子さんが旧知の「高倉プロモーション」代表取締役、小田貴月(たか)さんに相談した。

高倉プロモーションは中間市出身の俳優、高倉健さん(2014年死去)が所属していた事務所。小田さんは「高倉は結婚後、借金して建てた自宅が39歳の時に火事で全焼したことがある。2度の旦過市場の火災を知り、一瞬にして何もかもが燃え尽きた体験を話してくれた高倉の声がよみがえった」と支援協力に賛同してくれたという。

今回販売する小倉織の支援グッズは、ハンカチ(1500円)▽バッグ(2サイズで3500円と6000円)▽風呂敷(4000円)▽ポケット付き前掛け(5500円)。全ての商品に、高倉さんが映画「南極物語」など過酷な撮影に臨むときに心に刻んでいたという「負けるか、この野郎」の言葉がプリントされている。

製作には北九州を愛するアーティストも協力している。火災で全焼した老舗映画館「小倉昭和館」の常連客でもある門司区在住のイラストレーター、黒田征太郎さんが「負けるか、この野郎」の文字を書いた。北九州市出身のデザイナー、野口剣太郎さんは旦過のロゴや全体のデザインを徹夜で仕上げた。

小倉織の歴史と 今を重ね合わせ 明日を信じたい

築城弥央さんは「300年以上の歴史を持ちながら昭和初期に途絶えた小倉織は1984年に復元・再生された。一度消えても必ず再生の日がやってくる。小倉織の歴史と旦過の今を重ね合わせ、明日を信じたい」と寄り添う。
同社は、前掛け100枚を旦過市場の関係者にも贈る予定。支援グッズは、同社オンラインストアで19日から予約を受け付ける。同社本店と井筒屋店の店頭でも22日から受け付ける。
https://shima-shima.jp/pages/tanga-makeruka-project

8月20日西部本社北九州版より

南極物語

南極に置き去りにされた2匹の樺太犬の生命力と、調査隊の犬係の悔恨を描く。1958年、南極探検隊の第一次越冬隊が第二次と交代するとき、15匹の樺太犬は置き去りにすることになった。犬係の潮田(高倉健)は帰国して以来、樺太犬の提供者に詫びて歩く。そんな彼に世間の目は冷たかった。第三次越冬隊が編成されることになり潮田も志願。南極の過酷な環境を、強靱な体で生き抜いたタロとジロに再会する。(追悼特別展「高倉健」図録より)

ライター
ひとしねま

日向米華

毎日新聞西部本社記者

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