「キングメーカー 大統領を作った男」©2021 MegaboxJoongAng PLUS M & SEE AT FILM CO.,LTD. ALL RIGHTS RESERVED

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2022.8.12

キングメーカー 大統領を作った男

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

1960~70年代の韓国を舞台にした政治ドラマである。江原道で小さな薬局を営むチャンデ(イ・ソンギュン)が、独裁政権の打倒、国の民主化を掲げる政治家ウンボム(ソル・ギョング)に共感し、彼の選挙スタッフとなる。チャンデの巧妙な策略も功を奏して国会議員に当選したウンボムは、野党内で存在感を高めていく。しかし理想主義者のウンボムと、目的を達成するためには手段を選ばないチャンデは対立することに。

主人公2人のモデルになったのは、キム・デジュン元大統領と選挙参謀として彼を支えたオム・チャンノク。圧倒的な権力を誇る政府・与党の妨害工作、チャンデが実行する露骨なネガティブキャンペーンなど、独裁政権時代の韓国政界の闇を描く。このジャンルは韓国映画の十八番。荒唐無稽(むけい)かつ劇的な謀略、確執のエピソードが満載され、同じ志で固く結ばれながらも反目し合う男たちの皮肉な人間ドラマにも熱量がみなぎっている。ビョン・ソンヒョン監督。2時間3分。東京・シネマート新宿、大阪・シネマート心斎橋ほか。(諭)

ここに注目

力道山など実在の人物にふんしてきたギョングと、影の存在を演じたソンギュン。2人の芝居をたっぷりと味わえる、男同士のドラマとして満足度の高い1本。信念を貫くためにはやり方を問わない選挙戦は許されるのか、現代に通じる題材を描いたサスペンスとしての見応えも。(細)

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