2022年も残りわずか。たくさんの作品が公開、配信されました。7月の上半期総決算に続いて、ひとシネマ執筆陣が1年を総まくり、「ゆく年」編は22年の10本を選出しました。返す刀の「くる年」編で、23年の期待作も紹介します。題して「ひとシネマ的ゆく年くる年」。年末年始の鑑賞ガイド、新年のカレンダーとしても、ご活用を。
2022.12.17
2022年 総決算 ゆく年編 宮脇祐介
「ちょっと思い出しただけ」(松居大悟監督)
「Ribbon」(のん監督)
「ベルファスト」(ケネス・ブラナー監督)
「カモン カモン」(マイク・ミルズ監督)
「ハケンアニメ!」(吉野耕平監督)
「はい、泳げません」(渡辺謙作監督)
「キングダム2 遥かなる大地へ」(佐藤信介監督)
「マイ・ブロークン・マリコ」(タナダユキ監督)
「アフター・ヤン」(コゴナダ監督)
「ラーゲリより愛を込めて」(瀬々敬久監督)
ハートに届いた挑戦
邦画7本、外国語映画3本。並びは公開順。邦画は新人、中堅、ベテラン監督のそれぞれの挑戦がうまくいった作品を選びました。
「ちょっと思い出しただけ」の巧妙な仕掛け感、「Ribbon」の浮遊感、「ハケンアニメ!」の胸熱感、「はい、泳げません」の物語の糸のほどけた感、「キングダム2」の黒沢明の系譜感、「マイ・ブロークン・マリコ」の原作愛感、「ラーゲリより愛を込めて」の偶然の今感。
洋画は心にしみるものを中心に選んでしまったなあ。「ベルファスト」の望郷感、「カモン カモン」の邂逅(かいこう)感、「アフター・ヤン」のデジャブ感。どの作品も心に訴えかけてきました。