「X エックス」©2022 Over The Hill Pictures LLC All Rights Reserved.

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2022.7.07

X エックス

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

1970年代末の米テキサス州。ポルノ映画での成功を夢見る女優マキシーン(ミア・ゴス)、録音係の女子学生ロレイン(ジェナ・オルテガ)らの男女6人が、撮影場所として借りた田舎の農場を訪れる。しかし撮影初日の夜、年老いた農場主ハワードとその妻パールの不穏な行動により、思わぬ惨劇が巻き起こる。

滑り出しは「悪魔のいけにえ」を模倣したようなホラー映画。しかし自主製作ポルノの劇中イメージを織り交ぜ、編集やカメラアングルも凝ったこの映画、実によく作り込まれている。推定80歳超えの老夫婦を殺人鬼に仕立てたアイデアも、居心地の悪い恐怖を生み、奇妙な悲哀をにじませる。

血みどろで生々しい半面、後に尾を引かないバイオレンスシーンと相まって、サマーシーズンにふさわしい絶叫映画となった。人食いワニが潜む沼地を意外な視点で撮ってみせた演出にも、タイ・ウェスト監督の豊かなセンスが感じられる。1時間45分。東京・TOHOシネマズ日本橋、大阪・TOHOシネマズ梅田ほか。(諭)

ここに注目

老いた者が若さを求め、性と生がうごめく古い屋敷で惨劇が起こる。ファッションのみならず映像のタッチにも70年代の雰囲気を盛り込み、現代に通じる題材を描く点も刺激的。刑事の最後のセリフも含めて若干あざとさを感じるほど巧妙で、3部作という続編に期待が高まる。(細)

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