「京城クリーチャー」シーズン2

「京城クリーチャー」シーズン2© 2024 Netflix, Inc.

2024.10.03

パク・ソジュンとハン・ソヒ共演、パワーアップしたアクションが際立った「京城クリーチャー」シーズン2

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梅山富美子

梅山富美子

パク・ソジュンとハン・ソヒが共演したNetflixオリジナルシリーズ「京城クリーチャー」のシーズン2(全7話)が、9月27日から配信されている。前シーズンよりも、アクションを際立たせた内容となっていた(シーズン1のネタバレがあります)。
 

シーズン1は植民地時代の京城が舞台だった

本シリーズは、人間を〝クリーチャー〟化させるナジンという寄生虫で、恐ろしい実験を進める人々と、彼らに翻弄(ほんろう)される主人公たちを描く。昨年末から今年の1月にかけて配信されたシーズン1(全10話)は、植民地時代の京城(キョンソン)を舞台に、実業家のチャン・テサン役をパク・ソジュン、失踪した母親を捜索するユン・チェオク役をハン・ソヒが演じた。
 
テサンとチェオクが、実験を進める加藤中佐(チェ・ヨンジュン)や前田(クローディア・キム/韓国での活動時はキム・スヒョンまたはスヒョン表記)らに立ち向かう。しかし、行方不明だったチェオクの母親が、実験の果てに〝クリーチャー〟となってしまったことが判明。さらに、クリーチャーの攻撃からテサンを守ったチェオクは死んでしまったかのように思われた。
 
シーズン1のラストでは、チェオクの母親が、瀕死(ひんし)のチェオクの体にナジンを移す、という展開で幕を閉じた。現代の韓国に舞台を移したシーズン2では、ナジンによって超人的な力と不死の体を手に入れたチェオクが、テサンとうり二つなチャン・ホジェ(パク・ソジュン)と出会う。チェオクは、1年前の事故によってそれ以前の記憶がないというホジェと共に、ナジンを利用する人々に立ち向かうことになる。
 

シーズン2は圧巻のアクションと、時を超えた恋愛ドラマに注目

物語の序盤から手加減なしのアクションが圧巻で、ナジンに寄生されたチェオク、シーズン2から登場する謎の男スンジョ(ペ・ヒョンソン)の目にも止まらぬ速さの戦いは非常に見ごたえがあった。ハン・ソヒのキレのあるアクションを見ると今後もさらにアクションに期待したくなるし、パク・ソジュンは前シーズンよりアクションシーンが増え、これまでにない気迫あふれる表情が印象的だった。
 
また、悲しく切ない恋を経たテサンとチェオクの時を超えた愛も心を打つ。多くのできごとに振り回されてきた2人による恋愛パートでは、パク・ソジュンとハン・ソヒが本領発揮。いとおしそうに相手を見つめるだけで、ドラマが盛り上がるのはこの2人だからこそ。
 
アクションシーンや恋愛パートの見応えがあったシーズン2だが、配信前は危惧していた点がいくつかあった。そのうちの一つが日本語のセリフ。日本語のセリフが飛び交うシーズン1では、聞きなじみがないアクセント、若干の違和感を覚えるセリフが物語の没入感を遮る要素となってしまっていたが、結果的には、シーズン2では日本語を話すのはほぼ前田のみで、シリアスなシーンも違和感に引っ張られることはなかった。それに前田の京都弁は、強烈な性格と相まって聞けば聞くほどクセになるから不思議だ。
 
また、京城時代の物語は、作り手の伝えたいことが多すぎたのか、各キャラクターのエピソードに物足りなさがあり、ストーリーのぶつ切り感も否めなかったが、シーズン1の配信後はさまざまな反響があり、すでに終えていたシーズン2の編集を再び行ったそう。シーズン1の反響や指摘を反映させたためか、ストーリーの粗は感じつつも、スムーズに物語が進んでいった印象を受けた。ただ、スムーズすぎて、起承転結の波は穏やかだったのだが。
 
Netflixシリーズ「京城クリーチャー」シーズン2は独占配信中

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ライター
梅山富美子

梅山富美子

うめやま・ふみこ ライター。1992年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業後、映像制作会社(プロダクション・マネージャー)を経験。映画情報サイト「シネマトゥデイ」元編集部。映画、海外ドラマ、洋楽(特に80年代)をこよなく愛し、韓ドラは2020年以降どハマり。

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