「Demon City 鬼ゴロシ」

「Demon City 鬼ゴロシ」Netflixで独占配信中

2025.2.28

配信チェック:「Demon City 鬼ゴロシ」 生田斗真がノンストップの〝無双〟ぶり

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

映画や演劇、民放の「月9」ドラマにNHK大河ドラマと、俳優として活躍の場を広げてきた生田斗真。新たな主演作は「元殺し屋」の男が暴れ回る、配信オリジナルのバイオレンスアクション映画だ。その「バイオレンス」の度合いがすさまじく、地上派テレビでの放送はたぶん困難。それも配信コンテンツ〝らしい〟作品ということか。

舞台は地方都市の「新条市」。坂田周平(生田)は裏社会で恐れられる殺し屋だが、妻と幼い娘の前では優しい父親だ。ある日、家の中に、市を裏で操る謎の集団「奇面組」が侵入してくる。妻は殺され、娘にも銃が……。「いつか必ず、全員殺す」。瀕死(ひんし)の傷を負った坂田の復讐(ふくしゅう)劇が、時を経て幕を開ける。

車いすに座って会話もできなかった坂田が、なぜ突然ド派手に動けるようになったのか。考え出すと謎の展開が、あると言えばある。ただ、それも感じさせないくらい、マサカリを振りかざす坂田=生田のノンストップの「無双」ぶりがスゴい。幾千の敵と戦う生田の孤高の表情を、ああ、この街の住民でなくてよかったとホッとしつつ、追ってみてほしい。田中征爾監督。1時間47分。ネットフリックスで独占配信中。(屋)

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