ネットフリックスで独占配信中の「幽☆遊☆白書」

ネットフリックスで独占配信中の「幽☆遊☆白書」

2024.1.19

配信チェック:「幽☆遊☆白書」 不思議な世界観を表現

毎週公開される新作映画、どれを見るべきか? 見ざるべきか? 毎日新聞に執筆する記者、ライターが一刀両断。褒めてばかりではありません。時には愛あるダメ出しも。複数の筆者が、それぞれの視点から鋭く評します。筆者は、勝田友巳(勝)、高橋諭治(諭)、細谷美香(細)、鈴木隆(鈴)、山口久美子(久)、倉田陶子(倉)、渡辺浩(渡)、木村光則(光)、屋代尚則(屋)、坂本高志(坂)。

「週刊少年ジャンプ」で1990年代に連載された漫画が、実写の連続ドラマになって昨年末から配信中だ。主人公・浦飯幽助役の北村匠海をはじめ、若手を中心に人気俳優が集結。今なお根強いファンが多い、不思議な世界観の表現に挑んだ。

幽助は荒くれ者の高校生。ある日、トラックにひかれそうになった子供をかばって犠牲に。気付くと、自分の肉体から魂が離れていた。彼は霊界の案内人、ぼたん(古川琴音)の導きで、閻魔(えんま)大王の息子、コエンマ(町田啓太)と会う。幽助は「霊界探偵」として生き返り、異世界から人間界に入り込んで悪行を働く妖怪を相手に、事件解決に挑む。

登場人物の衣装もセットも、日本の地上波ドラマではまず見られない豪華さ。「なぜ実写化を?」。そんな声に応えるため、資金も時間も惜しまず投入した制作陣の本気度が感じられる。全5話で、1~3話は泣ける要素ありのホームドラマ、4話と5話はアクション映画のように楽しめた。今作では映像化されていない原作のストーリーが残っており、続編の構想がないはずはない。人間(以外も含む)のドラマの部分で、もっと掘り下げられた続きを見たい。

月川翔監督。ネットフリックスで独占配信中。(屋)