世界で最も偉大なミューズの一人となった。一世代に一人と言われた圧倒的な美貌、そしてハリウッド黄金期の伝説的スターと称されたオードリー。彼女の独自の流儀とユベール・ド・ジバンシィとの先駆的なコラボレーションは今も人々にインスピレーションを与え続けている。そんなオードリー・ヘプバーンは、本当はどういった人物だったのだろうか?
戦争によって幼少期に経験した栄養失調、父親による裏切り、そしてナチス占領下のオランダという過酷な環境で育ったオードリーは過去のトラウマと一生涯向き合わねばならなかった。この経験は彼女のバレエダンサーになるという夢を奪い、私生活にも影を落とすこととなった。しかし彼女は晩年、ユニセフ国際親善大使として自身の名声を子供達のために尽くすことで、ようやく心穏やかに過ごす方法を見出したのだった。最初は戦争の犠牲者として動き出した人生をのちにこの活動を通して大勢の人たちに癒しと救済をもたらしたことで、オードリーは自分の力で満ち足りた人生を送ることができたのだった。
オードリーは美の手本であり、真似できない彼女の流儀と才能を持つ女性だった。特に愛を強く信じる人物であり、自身の愛の力で負のエネルギーですらも乗り越える象徴として今なお存在し続けている。彼女は非常に僅かな愛情で育ち、喪失感や戦争、育児放棄に悩まされたにもかかわらず、恐怖や憎しみに屈することはなかった。つまり彼女は愛するため、そして愛されるために戦い、そして見事自分で本当の意味での成功を掴んだのだった。
オードリー・ヘプバーン
監督 :
出演 :
2022年
新着記事
フェイクニュースと陰謀論を疑似体験「エンタメ通してワクチンに」「フィクショナル」
黒澤明の大傑作「七人の侍」は、海外で今、どう見られているのか。メルボルン鑑賞リポート
自分の過去が暴かれるかもしれない恐怖を描くスリラー「ディスクレーマー 夏の沈黙」
高倉健没後10年「緋牡丹博徒 二代目襲名」をZ世代ライターが見た「強烈なインパクトを残す主役級の『瞳』」