勝手に2本立て:「ティファニーで朝食を」 オードリー・ヘプバーンの図書館デート
カード目録で蔵書を検索 ある日、特にこれといった理由もなく突然に、「そういえは読んでいないな」と思いたち、ここのところはずっと小津安二郎研究で知られる田中眞澄の、古本についての著書ばかり読んでいた──「本読みの獣道」から「ふるほん行脚」(ともにみすず書房)へと刊行をさかのぼるように。これらの本は古書店めぐりがテーマゆえ、必然的に膨大な本を買いあさっている姿が印象に残ることになるが、そのじつ、田中は図書館を徹底的に活用する研究者でもあった。 自己管理が不得手で、借りた本は手つかずで返却日を迎えることが多々、最終的に「買わねば読めぬ」と諦めて、気がつけば手当たり次第に買っているという私からす...
髙橋佑弥
2022.5.22