愛されなくても別に

©︎武田綾乃/講談社 ©︎2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

公開日: 2025年07月03日

愛されなくても別に

毒親に振り回され、人生への期待を失って生きてきた女子大生が、ある同級生との出会いによって人生が変わっていく。原作は、「響け! ユーフォニアム」がテレビアニメ化され大ヒットした武田綾乃による、吉川英治文学新人賞を受賞した同名小説。メガホンをとったのは、短編映画「溶ける」で日本人最年少での第70回カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門の正式出品を果たした井樫彩。劇的とは言えない小さな傷や痛み、心のグラデーションを本作で描いた。

主人公・宮田陽彩(みやた・ひいろ)役は、「幼な子われらに生まれ」(2017年)でデビューし、「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」(18年)で、報知映画賞、ブルーリボン賞のほか、数々の映画賞を受賞した南沙良。「恋は光」(22年)でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞した馬場ふみかが、母親に売春を強要されていた過去を持ち、コンビニバイトがきっかけとなり陽彩と心を通わせていく大学の同級生・江永雅(えなが・みやび)役で共演する。

〝フツー〟とはかけ離れた大学生活を送る宮田陽彩(南沙良)は、学校に通いながら朝から晩まで寝る間もなくアルバイトや家事に追われている。母親に金を渡し、世話をするために。母親から暴力は振るわれないし、暴言もない。ただ「愛している」と言う言葉で縛られ、陽彩は緩やかな絶望と人生に対する期待のなさの中で生きている。そんなある日、同じバイト先の同級生、江永雅(えなが・みやび)の噂を耳にする。威圧的な金髪にメイク、ピアス、バイト先ではイヤホンをつけながら接客する、地味な宮田とは正反対の彼女の噂。「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」。他の誰かと普通の関係を築けないと思っていた2人の出会いが人生を変えていく。

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2025年 /日本

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