「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」（2015年）が、イタリアのダビッド・ディ・ドナテッロ賞で７冠受賞したガブリエーレ・マイネッティ監督の第２作。特殊な異能力を持つが故に世間になじめず肩を寄せ合って生きてきた超人サーカス団が、ナチス・ドイツの悪党どもに立ち向かうエンターテインメント作品。ベネチア国際映画祭コンペティション部門でワールドプレミアとなった。ロッテルダム国際映画祭で観客賞、ダビッド・ディ・ドナテッロ賞では、16部門でノミネートされ、6部門を受賞した。

第二次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人の団長イスラエルが率いるたった5人の小さなサーカス団「メッツァ・ピオッタ（100リラ硬貨の半分の意）」。光と電気を操る少女マティルデ、アルビノの虫使いチェンチオ、多毛症の怪力男フルビオ、磁石人間の道化師マリオらは、その特殊能力のせいで普通に暮らすことができず、家族のように肩を寄せ合って暮らしてきた。イタリア国内でもナチス・ドイツの影響が強まる中、戦火を逃れ皆をアメリカへ脱出させようとしていたイスラエルが、突然姿を消してしまう。マティルデがイスラエルを探し奔走する一方、フルビオら3人は仕事を求めてベルリン・サーカス団の門をたたく。しかし、このサーカス団長フランツは、裏でナチスを勝利に導く異能力者を探して人体実験を繰り返す恐ろしい男だった。フランツとの出会いは、メッツァ・ピオッタ・サーカスの仲間たちをナチス・ドイツ軍との壮絶な戦いへと導いてゆく。

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