「トウキョウソナタ」（2008年）で第61回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞、「岸辺の旅」（15年）で第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞、「スパイの妻」（20年）で第77回ベネチア国際映画祭銀獅子賞（監督賞）を受賞するなど、世界中にファンのいる黒沢清監督のメディア配信プラットフォームRoadsteadでのオリジナル第1弾作品。名バイブレイヤー吉岡睦雄が黒沢作品で初主演。

料理教室の講師として働いている松岡卓司（吉岡睦雄）。ある日、生徒のひとり田代一郎（小日向星一）が「チャイムのような音で、誰かがメッセージを送ってきている」と言い出す。やがて田代は「僕の脳は半分入れ替えられていて、機械なんです」と言い、それを証明すると首にナイフを突き立てる。その一件の後、松岡は「丸鶏が気持ち悪い」と文句を言い続ける菱田明美（天野はな）を相手に淡々とレッスンを進めていたが、突然包丁を手に取り……。ありふれた日常のなかで、異様な恐怖がうごめき始める。

第74回ベルリン国際映画祭ベルリナーレ・スペシャル部門に出品。
DVT（デジタルビデオトレーディング）プラットフォームRoadstead で販売された本作は、ミニシアター「Stranger」の配給で劇場公開。

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