残業、ダメ絶対。オフィスの悪夢 「地獄の警備員」:勝手に2本立て
学生の時分、深夜の品川で映画を見ていた。特段、珍しい作品を見に来たというわけでもなく、ありふれた新作映画の1本である。当時は、公開初日の朝一番の回ではなく前日深夜0時から始まる上映回を見に行くことが楽しみで、この日もまさにそうだった。いち早く見ることができる優越感もさることながら、一般的に多くの人が就寝に充てている時間を〝活用〟している感覚が心地よかったのだ。また、見終えた後は終電の時刻を過ぎているため、始発まですることがなく、インターネットカフェを利用できるような懐事情ではないこともあり、習慣としていた新宿までの散歩も格別だった。 深夜のビル街で感じた孤立無援の恐怖 この夜も、映画を...

髙橋佑弥
2022.9.11