NO OTHER LAND(原題)

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公開日: 2025年02月20日

NO OTHER LAND(原題)

イスラエル軍による破壊行為と占領の現状をカメラに収め、世界に発信することで故郷の村を守ろうとするパレスチナ人青年バゼル・エイドラと、彼に協力しようとその地にやってきたイスラエル人青年ユーバール・アブラハムの2人による活動を、2023年10月までの4年間に渡り記録したドキュメンタリー。第74回ベルリン国際映画祭(2024年)にて最優秀ドキュメンタリー賞と観客賞を受賞。

監督は、彼ら自身を含むパレスチナ人2人とイスラエル人2人による若き映像作家兼活動家たちの4人。スマートフォンや手持ちカメラを使用し、そこで暮らす当事者だからこそ捉えることのできた至近距離からの緊迫感みなぎる映像で、ヨルダン川西岸のパレスチナ人居住地区「マサーフェル・ヤッタ」の住民たちが家や小学校、ライフラインを目の前で破壊され強制的に追放されていく不条理な占領行為をあぶりだす。また同時に、バゼルとユーバールという同じ年齢の青年2人の、パレスチナ人とイスラエル人という立場を越えた奇跡的な友情は、〝どうしたら人は分かり合えるのか〟という問いを見る人に突きつける。

ヨルダン川西岸地区のマサーフェル・ヤッタで生まれ育ったパレスチナ人の青年バゼルは、イスラエル軍の占領が進み、村人たちの家々が壊されていく故郷の様子を幼い頃からカメラに記録し、世界に発信していた。そんな彼のもとにイスラエル人ジャーナリスト、ユーバールが訪れる。非人道的で暴力的な自国政府の行いに心を痛めていた彼は、バゼルの活動に協力しようと、危険を冒してこの村にやってきたのだった。同じ想いで行動を共にし、少しずつ互いの境遇や気持ちを語り合ううちに、同じ年齢である2人の間には思いがけず友情が芽生えていく。しかしその間にも、軍の破壊行為は過激さを増し、彼らがカメラに収める映像にも、徐々に痛ましい犠牲者の姿が増えていく。

公式サイト: https://transformer.co.jp/m/nootherland/

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