タイトルの「フィシス」は、古代ギリシャ語であるがままの自然の意。太古から現代まで、人々が自然をかたどって文様を描いてきた営みが、水の波文のように無限に広がっては消えるリズムと自然の神秘をイメージしている。監督・撮影・編集は、ドキュメンタリー「ちいさな惑星〜循環するわたしたち〜」(2020年)を手がけた写真家・映像作家の茂木綾子。タイトルは、人類学者・中沢新一の考案による。
創業400年を迎える、和紙に文様を手摺りする唐紙を継承してきた京都の工房「唐長」。植物文、雲や星を表す 天象文、渦巻や波文などが刻まれた江戸時代の板木に、泥絵具や雲母を載せ、 和紙に文様を写していく。その反復によって生み出される唐紙の息をのむような美しさ。 葵祭や祇園祭などの祭礼、寺社や茶事の空間に息づく文様。1万年余り前にイタリアの岩壁に描かれた線刻。古代ローマの聖堂を飾るモザイク。北海道のアイヌの暮らしに受け継がれている文様。文様に導かれるように、時空を超えて旅は繋がっていく。
©︎2023 SASSO CO., LTD.
公開日: 2024年04月05日
フィシスの波文
監督 :
出演 :
プロデューサー :
音楽 :
撮影 :
録音 :
編集 :
2023年 /日本 /85分
配給 :
公式サイト: https://physis-movie.com/
新着記事
高橋文哉「今までにない役。芝居観も変わった」 「少年と犬」で新境地
活弁はライブ 新感覚のエンタメだ! 弁士・楽士が大結集
【お知らせ】4月7日(月)まで第79回毎日映画コンクールパネル展COREDO室町で開催中
戦場の根源的緊張感を体感させる、メキシコ発サバイバルアクションスリラー「カウンターアタック」