2・26事件を背景にひと組の男女の悲恋を描くメロドラマ。第1部「海峡を渡る愛」。昭和7年、仙台連隊。初年兵のい溝口(永島敏行)が脱走した。姉の薫(吉永小百合)が貧しさのために身を売ろうとしたからだった。溝口は銃殺されるが、追ってきた宮城大尉(高倉健)は父(志村喬)から金を借りて薫に差し出した。ますます開く貧富の差に怒った一部の将校が立ち上がった。5・15事件である。やがて宮城は朝鮮に飛ばされるが、そこで芸者となった薫と再開する。第2部「雪降り止まず」。東京。第一連隊に所属している宮城は朝鮮から連れ帰った薫と居を構えている。折から昭和維新の声が高まり、宮城はリーダーの一人に祭り上げられる。そして昭和11年2月26日、宮城たちの皇道派の青年将校が立ち上がった。(追悼特別展「高倉健」図録より)
動乱 第1部 海峡を渡る愛/第2部 雪降り止まず
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1980年
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