沖縄を舞台に、ダンサーを目指す少年の挑戦と成長、そして家族の絆を描くヒューマンドラマ。監督は、「TRICK」シリーズや2011年の舞台「テンペスト」などで仲間由紀恵とタッグを組んできた堤幸彦。主演を務める仲間由紀恵の故郷である沖縄で、地元出身の映画監督、平一紘を共同監督に迎え、オール沖縄ロケで撮影された。

仲間由紀恵が演じるのは、家計を支えるため、ホテルの清掃とスナックの仕事を掛け持ちするシングルマザーの朱音。子どものことを大切に思いながらもうまく言葉にできない不器用な母親役を演じる。ダンサーを夢見る朱音の息子・踊（よう）を演じるのは、沖縄で実施されたオーディションで選ばれたSoul。踊を指導するダンススクールの講師を沖縄県出身の松田るか、踊にシーサーの歴史など沖縄の心を説くシーサー職人を津嘉山正種、踊の妹・舞を又吉伶音、踊が憧れるダンサーのリサを伊波れいりと、いずれも沖縄ゆかりのキャストが共演する。そして、物語の鍵を握る音楽プロデューサーをEXILEの橘ケンチが演じている。

母親の朱音（仲間由紀恵）と妹の舞（又吉伶音）と3人で暮らす照屋踊（てるや・よう／Soul）は、ダンススクールで出会ったリサ（伊波れいり）に憧れ、ダンスを習い始める。やがて、その才能は開花し、リサとペアを組むまでになる。そんな時、ダンスオーディションを沖縄で開催し、合格したメンバーを東京でデビューさせると発表した音楽プロデューサーのHIROKI（橘ケンチ）が朱音を訪ねてきたところを目撃する。ダンスオーディションにペアで出場することになった踊は、東京へ行って活躍することを夢見るリサに影響を受けるようなるが、ある日、舞が行方不明になった連絡を受ける。舞が踊の不在を悲しがっていたことを聞かされた踊は、夢を追いかけ沖縄を離れるのか、沖縄で家族との暮らしを大事にするのか、踊が自分と向き合って選んだニライカナイ（＝理想郷）とは…。