シュテファン・ツバイクの世界的ベストセラー「チェスの話」（1942年）を原案に、ヒトラーの命令で監禁された公証人が、1冊のチェス本を武器にナチスとの心理戦に挑むヒューマン・サスペンス。監督は、「ゲーテの恋～君に捧ぐ『若きウェルテルの悩み』～」（2010年）のフィリップ・シュテルツェル、主演は「帰ってきたヒトラー」（2015年）でヒトラー役を演じたオリヴァー・マスッチ。

ヨーゼフは、久しぶりに再会した妻とロッテルダムからアメリカへと向かう豪華客船に乗り込んでいた。ウィーンで公証人を務めていたヨーゼフは、ヒトラー率いるドイツがオーストリアを併合した際に、ナチスに連行され、彼が管理する貴族の莫大な資産の預金番号を教えることを迫られたが、それを拒絶したためホテルに監禁されるという過去を抱えていた。一方、船内ではチェスの大会が開かれ、世界王者が船の乗客全員と戦っていた。船のオーナーにアドバイスを与え、引き分けに持ち込んだヨーゼフは、彼から王者との一騎打ちを依頼される。ヨーゼフがチェスに強いのにはある悲しい理由があった。王者との白熱の試合の行方と共に、衝撃の真実が明かされる。

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