ある一生

公開日: 2024年07月11日

ある一生

原作は、世界40ヵ国以上で翻訳され、ブッカー賞最終候補にもなり〝世紀の小説〟と評されたローベルト・ゼーターラーの同名小説。アンドレアス・エッガーの80年にわたる暴力、戦争、貧困に耐える孤独で困難な人生と、そんな名もなき男に訪れる幸福な瞬間と大きな愛、そして全てを受け入れ生きていく男の一生を描く。

1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガー(イバン・グスタフィク)は、渓谷に住む遠い親戚クランツシュトッカー(アンドレアス・ルスト)の農場にやってくる。しかし、安価な働き手として扱われ、虐げられた彼にとっての心の支えは老婆のアーンル(マリアンネ・ゼーゲブレヒト)だけだった。彼女が亡くなると、成長したエッガー(シュテファン・ゴルスキー)は農場を出て、日雇い労働者として生計を立てる。その後、渓谷に電気と観光客をもたらすロープウェーの建設作業員になると、最愛の人マリー(ユリア・フランツ・リヒター)と出会い、山奥の木造小屋で結婚生活を送り始める。しかし、幸せな時間は長くは続かなかった…。第二次世界大戦が勃発し、エッガーも戦地に召集されたもののソ連軍の捕虜となり、何年も経ってから、ようやく谷に戻ることができる。そして、時代は過ぎ、観光客で溢れた渓谷で、人生の終焉を迎えたエッガー(アウグスト・ツィルナー)は、過去の出来事がフラッシュバックし、生涯を共にしたアルプスの光景を眼前に立ち尽くす。

©2023 EPO Film Wien/ TOBIS Filmproduktion München

予告編を見る:

公式サイト: https://awholelife-movie.com/

新着記事