François Alu
1993年12月02日 生まれ
バレエダンサー「ボレロ 永遠の旋律」(2024年)
ラベルの作品の中で、最も上演されているのは「ボレロ」であることは間違いない。オーケストラ・コンサートで演奏されるだけではなく、本来の形のバレエとしても、数限りなく取り上げられている。 しかし、「ボレロ」はラベルの中でも、形式、旋律、リズム、管弦楽法のどれを取っても極めて異色。その異色たる理由に題材を見いだして、ラベルの人生を描き出し、一編の詩的な優れた映画を作り出したアンヌ・フォンテーヌ監督はただものではない。「ボレロ 永遠の旋律」は、さまざまなラベルの作品を用いながら、主題は「ボレロ」一作に絞り込んでいる。 同じテーマを17回 異質形式を生んだのは…… 事実としてのラベルの...
梅津時比古
2024.8.08
パリ・オペラ座での初演以来、時代を越えて世界中で愛され続けている名曲「ボレロ」の誕⽣秘話を描いた音楽映画。監督は「ドライ・クリーニング」(1997年)でべネチア国際映画祭⾦オゼッラ賞に輝き、「ココ・アヴァン・シャネル」(2009年)や「夜明けの祈り」(16年)でセザール賞にノミネートされたアンヌ・フォンテーヌ。主⼈公ラヴェルを演じるのは、「⿊いスーツを着た男」(12年)のラファエル・ペルソナ。ラヴェルのミューズであるミシアには「ベル・エポックでもう⼀度」(19年)でセザール賞主演⼥優賞にノミネートされたドリヤ・ティリエが演じる。 ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏による「ボレロ」に...