Edward Berger
映画監督、1970年生まれ「西部戦線異状なし」(2022年)監督・共同脚本「教皇選挙」(2024年)監督
「西部戦線異状なし」というタイトルは、多くの人が耳にしたことがあるだろう。第一次世界大戦に従軍したドイツの作家、エリッヒ・マリア・レマルクの代表作であり、1930年にはハリウッドで映画化され、第3回アカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞。79年にはリチャード・トーマスとアーネスト・ボーグナインの主演でテレビ映画としてリメークされている。 しかしドイツ人が書いたドイツ兵の物語なのに、これまでドイツで映像化されてはいなかった。そしてようやくドイツのスタッフ&キャストによる最新バージョンが作られ、Netflixより配信された。 第一次世界大戦下の西部戦線での戦いをドイツ人キャストで描...
村山章
2022.11.13
カトリックの総本山バチカンで、トップに君臨するローマ教皇を決める教皇選挙「コンクラーベ」の内幕を描くミステリースリラー。監督は、第95回アカデミー賞にて国際長編映画賞、作曲賞、撮影賞、美術賞を受賞した「西部戦線異状なし」(2022年)のエドワード・ベルガー。バチカンを震わすある秘密を知ることになる主人公のローレンス枢機卿を演じるのは、「シンドラーのリスト」(93年)と「イングリッシュ・ペイシェント」(96年)でアカデミー賞助演男優賞と主演男優賞にノミネートされ、「ハリー・ポッター」シリーズのヴォルデモート卿や「007」シリーズでのMなどでも知られるレイフ・ファインズ。さらに、「プラダを着た悪魔...
第一次世界大戦下のドイツ。17歳のパウル(フェリックス・カメラー)は祖国のために戦おうと、反対する親に黙って友人たちと兵士に志願。パリへの侵攻も間近と聞いて意気揚々と西部戦線に向かうが、膠着(こうちゃく)状態に陥った最前線の凄惨(せいさん)な現実を目の当たりにする。終わりの見えない戦いの中で、パウルは戦友たちを失い、自らの感情を見失っていく。 ©Reiner Bajo