藤原帰一のいつでもシネマ 「金の糸」 過去と折り合いはつけられるか
映画の学校 岩波ホール閉館に衝撃 岩波ホールが閉館になるというニュースには、お世話になってきた先生の訃報を聞くような衝撃を受けました。私にとって、岩波ホールが映画の学校だったからです。まだミニシアターなんて言葉もなかった1974年にサタジット・レイの「大地のうた」3部作を見て以来、ここで上映される映画は見逃せないなんて思いで通いました。いま過去に公開された作品のリストを見ても、クラシックな映画も同時代の作品も含めて、外れがない。よい映画を見抜く眼力があってのことですね。エキプ・ド・シネマの開始からホールの中心としてご活躍になった高野悦子さん、最初から高野さんを支え、高野さんがお亡くなりになっ...
藤原帰一
2022.3.06