観客をうならせ考えさせ、邦画の未来を照らす97分間! 深川栄洋監督最新作「法廷遊戯」
やはり東大時代、企業システムや企業行動、企業経営などを研究する恩師のゼミに所属していた影響は無視できないのか。映画そのものについて話す時は評論家の観点で論理を展開するが、映画産業を語る時は経営学の観点からその生産者、すなわち製作会社を評価する場合が多い。このような筆者にとって東映というメジャースタジオは、非常に魅力的な映画市場のプレーヤーなのだ。 まずは組織の行動にダイナミクスがある。たくさんの社員や部署が存在しているが、究極的に会社の名前が呼ばれたら皆一致団結して対応してくる。「あれは他方の所管だから」といった気楽な、経営者の立場から見れば給与が惜しくなりそうな態度とは無縁の企業文化が...
洪相鉉
2023.11.20