Kirill Serebrennikov
1969年9月06日 生まれ
監督「インフル病みのペトロフ家」(2021年)「LETO -レト-」(2018年)
19世紀後半のロシア。地方貴族出身のアントニーナ(アリョーナ・ミハイロワ)は、同性愛者だとうわさされる作曲家のチャイコフスキー(オーディン・ランド・ビロン)に熱烈な恋文を送り、結婚へとこぎ着ける。けれども、女性への愛情を抱いたことがないチャイコフスキーが世間体のために決断した結婚は早々に破綻。心も体も受け入れてもらえないアントニーナは、精神のバランスを崩していく。 チャイコフスキーのセクシュアリティーは、ロシアではタブー視されていたという。舞台の演出も手がけ、「LETO レト」などで知られるキリル・セレブレンニコフ監督は、残されている日記や文書、書簡などをもとにしながら、いわゆる伝記映画や文...
2024.9.06
3年ぶり5月開催でにぎわい復活 第75回カンヌ国際映画祭が5月17日(日本時間18日)、南仏・カンヌで開幕する。コロナ禍の影響で一昨年は実質中止、昨年は時期をずらしての開催で、通常通りの5月開催は3年ぶり。コロナで参加を控えていたスターたちも参集し、主会場のパレ・デ・フェスティバルはカンヌらしい華やかなにぎわいを取り戻しそうだ。 大物勢ぞろいも、女性監督は少数 最高賞のパルムドールなどを競うコンペティション部門には、21作品が選出された。是枝裕和監督は「ベイビー・ブローカー」で、パルムドールを受賞した2018年の「万引き家族」以来のコンペ入り。もっとも今作は韓国資本で、国籍...
2022.5.15
監督・脚本は、「LETO -レト-」(2018年)や「インフル病みのペトロフ家」(21年)の鬼才キリル・セレブレンニコフ。女性の権利が著しく制限されていた19世紀後半の帝政ロシアを背景に、チャイコフスキーが同性愛者だったという、ロシアではタブー視されてきた事実を描き、夫婦間の知られざる真実に迫る。 「白鳥の湖」「くるみ割り人形」などで知られるロシアの天才作曲家、ピョートル・チャイコフスキー。かねてから同性愛者だという噂が絶えなかった彼は、熱烈に求愛してくる地方貴族の娘アントニーナと、世間体から結婚する。しかし女性への愛情を抱いたことがないチャイコフスキーの結婚生活はすぐに破綻し、夫から拒絶さ...
「LETO -レト-」(2018年)や「インフル病みのペトロフ家」(21年)などのキリル・セレブレンニコフ監督が2016年に発表した本作。マリウス・フォン・マイエンブルクの戯曲「Martyr(殉教者)」に基づき、宗教的原理主義に傾倒する⻘年と、彼を取り巻く⺟親や教師、クラスメートたちをスリリングかつコミカルに描いた。 ロシア郊外に住む10代の⾼校⽣ヴェーニャは、⽔泳の授業を何週間も休んだことで、⺟親のもとに校⻑先⽣から電話がかかってくる。理由を問い詰めると「⽔泳は信仰に反する」と答えたヴェーニャは、聖書を持ち歩いて過激な宗教思想を説いて回り、学校の教師やクラスメートたちと衝突していく。 日...