特選掘り出し!:「ザ・バイクライダーズ」 栄枯盛衰を哀歓豊かに
1960年代後半のアメリカでは、バイクに乗ったギャングや流れ者を主人公にしたアウトロー映画が盛んに作られた。本作はシカゴを拠点にしたバイク集団〝アウトローズ〟の日常を記録したダニー・ライオンの写真集に触発された一作。「ラビング 愛という名前のふたり」以来となるジェフ・ニコルズ監督、8年ぶりの新作だ。 シカゴ在住の若い女性キャシー(ジョディ・カマー)が、バイククラブに所属する謎めいた若者ベニー(オースティン・バトラー)と出会い、電撃的に結婚。一方、カリスマ的なリーダーのジョニー(トム・ハーディ)は、巨大化するクラブを制御できなくなり、敵対勢力との抗争に疲弊していく。 バイクの疾走シーンや暴力...