2020年1月、フランス中を騒然とさせる1冊の本が出版された。「同意」と題されたその本の著者は、芸術文化勲章まで受賞した有名作家ガブリエル・マツネフと14歳で性的関係を持っていた女性バネッサ・スプリンゴラ。そこに記されていたのは、マツネフが彼女を含む多数の少女たちとの関係を作品の題材として利用した生粋の小児性愛者にも関わらず、その歪んだ行為さえ文学として消費され、礼賛すらされてきたという驚くべき実態だった。本作は、その実話を元に。「マイ・エンジェル」(18年)のバネッサ・フィロ監督によって映画化された。
文学を愛する13歳の少女ヴァネッサは、50歳の有名作家ガブリエル・マツネフと出会う。マツネフは自身の小児性愛嗜好を隠すことなくスキャンダラスな文学作品に仕立て上げ、既存の道徳や倫理への反逆者として時代の寵児となった著名人だった。やがて14歳になったヴァネッサは彼と〝同意〟のうえで性的関係を結び、そのいびつな関係にのめり込んでゆく。それが彼女の人生に長く暗い影を落とす、忌むべきものになるとも知らず。
© 2023 MOANA FILMS – WINDY PRODUCTION - PANACHE PRODUCTIONS - LA COMPAGNIE CINEMATOGRAPHIQUE - FRANCE 2 CINEMA - LES FILMS DU MONSIEUR
公開日: 2024年08月01日
コンセント/同意
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原題:Le consentement
2023年 /フランス、ベルギー /118分 /R15+
配給 :
公式サイト: https://klockworx.com/movies/consent/
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