素敵な異性との出会いに憧れてきた女子が、様々なタイプの男性たちとの出会いを通じて、人生で直面する自分にかけられていた〝呪い〟に気づいていく。監督は、アニメーション制作を中心に活躍している岡田詩歌。東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻の修了作品として制作した短編「Journey to the 母性の目覚め」が「第43回ぴあフィルムフェスティバル」のPFFアワード2021で審査員特別賞を受賞し、PFFスカラシップを受けて本作で実写長編デビューした。

主人公・仕草（しぐさ）を演じるのは、「HAPPYEND」（2024年）での演技も記憶に新しい祷キララ。絵を描くことが好きで想像力豊かな仕草を演じる。大学時代の仕草の恋人・佐伯を演じるのは、「アルプススタンドのはしの方」（20年）の平井亜門。社会人になった仕草を優しくフォローする金子役を「ナミビアの砂漠」（24年）や大ヒットドラマ「不適切にもほどがある！」などに出演の中島歩が演じている。

幼いころから恋愛に憧れていた山田仕草（大月美里果）は、中学生になると、〝恋をすると可愛くなれる〟と聞き、同じ塾に通う晴人に自分から告白して付き合うことになる。数年後、美大に通う仕草（祷キララ）は、同級生の佐伯と付き合っているが、佐伯は卒業制作の準備がうまくいかないのは、恋愛のせいだと一方的に別れを告げる。大学を卒業し、デザイン会社に就職した仕草は、憧れのデザイナー・西川の下で働き始めるが、西川はセクハラ・パワハラの常習だった。そんな中、西川のホームパーティでこき使われる仕草を見かねて手伝ってくれたのは、西川の元同僚・金子エイジ（中島歩）だった。仕草はついに〝理想的な男性〟に出会えたかに見えたのだが…。