ある美術作品が贋作だったとしたら? 〝美〟とは何か、権威とはなにか。巨匠・倉本聰が長年にわたって構想し、「海へ 〜See you〜」(1988年)以来、36年ぶりとなる映画脚本を執筆した本作。メガホンをとったのは、「沈まぬ太陽」(2009年)や「Fukushima 50」(20年)などを手掛けた若松節朗監督。多くの倉本作品の舞台となった北海道で撮影を行い、小樽運河の美しい風景の中で重厚な人間ドラマを描き出した。
孤高の画家・津山竜次を演じるのは、「おくりびと」(08年)や「日本のいちばん長い日」(15年)、大河ドラマ「麒麟がくる」、ドラマ「友情〜平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」〜」など、多くの話題作に主演、出演してきた本木雅弘。本作がキャリア初の倉本作品への出演となる。竜次のかつての恋人で、現在は画家の田村の妻、安奈を小泉今日子が演じるほか、竜次の〝番頭〟としてその活動を見守る謎めいた男スイケンを中井貴一、安奈の夫でもある画家・田村修三を石坂浩二、そして贋作事件を追う美術鑑定の権威・清家を仲村トオルが演じる。さらに、全身に刺青のある謎めいた女性・牡丹役で清水美砂、竜次を慕うバーテンダー・あざみ役で菅野恵、贋作を保有していた美術館の館長・村岡役は萩原聖人と、豪華なキャストが共演する。
世界的な画家、田村修三(石坂浩二)の展覧会で贋作が見つかるという大事件が起きた。報道が加熱する中、北海道で全身に刺青の入った女の死体が発見される。このふたつの事件の間に浮かび上がったのは、新進気鋭の天才画家と呼ばれるも、ある事件によって人々の前から姿を消した津山竜次(本木雅弘)だった。かつて竜次の恋人で、現在は田村の妻である安奈(小泉今日子)は北海道へ向かい、竜次と小樽で再会を果たす。しかし、病は竜次の身体を蝕んでいた。
公開日: 2024年11月21日
海の沈黙
予告編を見る:
監督 :
出演 :
原作 :
脚本 :
製作 :
プロデューサー :
アソシエイトプロデューサー :
音楽 :
絵画協力 :
撮影 :
照明 :
録音 :
美術 :
装飾 :
編集 :
監督補 :
キャスティング :
スクリプター :
制作担当 :
ヘアメーク :
スタイリスト :
衣装 :
2024年 /日本 /112分 /G
配給 :
公式サイト: https://happinet-phantom.com/uminochinmoku/
新着記事
黒澤明の大傑作「七人の侍」は、海外で今、どう見られているのか。メルボルン鑑賞リポート
フェイクニュースと陰謀論を疑似体験「エンタメ通してワクチンに」「フィクショナル」
自分の過去が暴かれるかもしれない恐怖を描くスリラー「ディスクレーマー 夏の沈黙」
高倉健没後10年「緋牡丹博徒 二代目襲名」をZ世代ライターが見た「強烈なインパクトを残す主役級の『瞳』」