コロナ禍によって急速に普及したテレワークを追い風に拡がる田舎暮らしブームを背景に、移住先での常軌を逸した制裁が待つ〝村の掟〟の実態を描くビレッジスリラー。

監督は、「性の劇薬」（2020年）や「女子高生に殺されたい」（22年）などを手掛け、「アルプススタンドのはしの方」（20年）で第42回ヨコハマ映画祭監督賞、第30回日本映画プロフェッショナル大賞監督賞を受賞した城定秀夫。実際に起きた事件を描いた初長編「先生を流産させる会」（21年）など、社会派作品に定評のある内藤瑛亮が脚本を務める。主演は、「まんぷく」「青天を衝け」「特捜9」など、数々のドラマや映画に出演している深川麻衣。共演に「アンメット ある脳外科医の日記」や「街の上で」（20年）、「市子」（23年）など、話題作への出演が相次ぐ若葉竜也。そして松浦祐也、片岡礼子、中山功太、杉田かおる、田口トモロヲなど豪華なキャストが共演する。

田舎暮らしに憧れるイラストレーターの杏奈（深川麻衣）が、夫の輝道（若葉竜也）と共に移住してきた麻宮村は、村民たちが自治会長の田久保（田口トモロヲ）のことを過剰なまでに信奉していた。2人は、村民たちの度を越えたおせっかいに辟易しながらも新天地でのスローライフを満喫するが、やがて杏奈は、麻宮村の村民たちの田久保への畏怖に不信感を抱くようになっていく。 一方、田久保の仕事を手伝い、麻宮村の隠された〝掟〟を知ってしまった輝道は、それでも村八分にされないように、家族のために〝掟〟に身を捧げることになる…。