「チネチッタで会いましょう」 人生は多難でも、映画があるじゃないか
チネチッタ撮影所で、イタリア共産党を題材にした新作を撮り始めた映画監督のジョバンニ(ナンニ・モレッティ)。女優は政治的な映画を恋愛映画だと主張し、プロデューサーとして並走してきた妻(マルゲリータ・ブイ)には離婚を切り出され、フランス人プロデューサー(マチュー・アマルリック)は詐欺師だったことが判明。順調にキャリアを築いてきたジョバンニの人生の雲行きが、にわかにあやしくなってくる。 カンヌ国際映画祭にも出品された、イタリアの名匠、モレッティの最新作。世代間のギャップや自己認識と周囲の評価との差異を感じ始めたかたくなな映画監督を、自ら演じている。ローマの街で風を切る相棒は「親愛なる日記」のベスパ...