かい さやか
映画監督、脚本家「徒花-ADABANA-」(2024年)
新次(井浦新)は妻と一人娘の3人で暮らしていたが、重い病にむしばまれ、ある病院で療養するものの終末期を迎えようとしていた。手術を前に、臨床心理士、まほろ(水原希子)の提案で過去の記憶を呼び戻すが、不安はぬぐえない。裕福な人間だけに身代わりとして提供される、「それ」と呼ばれる自分と同じ見た目だが知的なクローンと対面する。 「赤い雪 Red Snow」で注目された甲斐さやかの監督2作目。死を目前にした人の精神のさまよいとクローンという近未来の産物を同居させ、自身が生きてきた道程や生きることとは何かへの思索を促す。クローンの存在を、命や人間存在を考える一つの材料として提示した。人間の怖さやいとおし...
2024.10.18
「赤い雪 Red Snow」(2019年)で長編監督デビューし、第14回JAJFF(Los Angeles Japan Film Festival)最優秀作品賞を受賞した甲斐さやか監督の5年ぶりとなる待望の長編第二作。主人公の新次を演じるのは、井浦新。臨床心理士のまほろ役をモデルや俳優で活躍する水原希子、謎めいた「海の女」役で「ドライブ・マイ・カー」(21年)の三浦透子、新次の母親役として斉藤由貴、さらに、「箱男」(24年)の永瀬正敏が出演する。 理想的な家庭を築くも、死のおそれもある病気に冒された新次(井浦新)は、とある病院で療養している。手術を前に新次は、臨床心理士のまほろ(水原希子)か...