「渇水」
市の水道局員の岩切(生田斗真)は、同僚の木田(磯村勇斗)と料金を滞納している家庭を訪ね、徴収と停水を執行している。日照りが続き給水制限が発令される中、2人は有希(門脇麦)の借家で支払いを拒絶される。1週間後に訪ねると、有希は男と出かけて帰らず、幼い姉妹2人はなけなしのお金を渡そうとする。岩切は家中のありったけの入れ物に水をためて停水を執行する。 育児放棄や貧困、格差社会を背景にしつつ、主軸は岩切の内面に据えた。岩切は妻子と向き合えず、妻子は実家に戻ったまま。タイトルの意味が次第に、岩切やその妻、有希やその娘たちの心情と重なっていく。派手な演出や必要以上の説明がなく、悩みや苦境が強い日差しとと...