ふじたつや
1941年8月26日 生まれ
俳優「愛のコリーダ」「それいけ!ゲートボールさくら組」
「藤竜也」記事件数
撮影を担当した、孫ほど年の離れた記者に「かっこいい……」とつぶやかせてしまう、藤竜也。気負いもてらいもなくたたずんで、世間の二枚目のイメージは「錯覚ですよ」と受け流す。誠実に丁寧に役に取り組む姿勢は、大作でもインディー作品でも変わらない。かっこよさの理由は、その自然体にありそうだ。 「一生懸命やって、その積み重ね」 主演した新作のコメディー映画「それいけ!ゲートボールさくら組」では、ゲートボールに挑戦する元高校ラガーマンを演じている。役の設定は76歳、実年齢はさらに上。「いま、81歳らしいんですよ、8月で2になる。その数字は結構プレッシャーですよね。エレベーターに乗っても邪魔...
勝田友巳
2023.5.05
ミッキーマウスが初登場した「蒸気船ウィリー」(1928年)のあと「白雪姫」(37年)から昨年の「ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界」まで、61作ものディズニー・アニメーション映画を生み出してきたウォルト・ディズニー・カンパニーが1923年の創立から100年となった。100周年を記念して製作されたアニメーション映画「ウィッシュ」は、ディズニーの長い歴史に敬意を払い、数々の作品からインスパイアされて生まれたアイデアを生かした独創的なドラマチックミュージカルだ。 物語のキーワードは、<願い>と<星>。「ピノキオ」(40年)で歌われて以来、ディズニー・ソングとして有名な「星に願いを」を例に挙げる...
金子裕子
PRウォルト・ディズニー・ジャパン
2023.12.08
長編デビュー作「コンプリシティ/優しい共犯」(2018年)が、トロント、ベルリン、釜山などの名だたる国際映画祭に正式招待された近浦啓監督の2作目。森山未來と藤竜也が親子役で初共演する。第48回トロント国際映画祭プラットフォーム部門で、ワールドプレミア上映。 公開:2024年 撮影:山崎裕 ©︎2023 CREATPS
「村の写真集」(2004年)、「しあわせのかおり」(2008年)に続く藤竜也と三原光尋監督の3度目のタッグとなる本作。スクリーンデビューから60 周年を迎えた藤竜也が、尾道で長きにわたり豆腐店を営み、街の仲間達から愛される主人公・高野辰雄(たかの・たつお)を味わい深く演じる。その辰雄の娘・春(はる)役は、藤の主演作「猫の息子」(1997年)への出演以来、26 年ぶりの共演となる麻生久美子が演じる。 尾道の町の一角に店を構える高野豆腐店(たかのとうふてん)。夜が明ける前に、そっと明かりが灯り、愚直で職人気質な父、高野辰雄(藤竜也)と、明るく気立てのいい娘、春(麻生久美子)の一日が始まる。地道に...
1936年に起きた「阿部定事件」を大島渚監督が映画化。料亭に住み込みで働く定が、店の主人吉蔵と恋仲になり、情事を重ねる。やがて関係が吉蔵の妻に知られ、2人は駆け落ち、あてのない逃避行はやがて行き詰まり、定は吉蔵を殺し、性器を切断した。撮影で俳優に性交させる演出で日本で撮影、フィルムをフランスに運び出して現像、編集した。究極の愛を描いた作品はカンヌ国際映画祭で上映されて高く評価されたが、わいせつか芸術かを巡る論争となり、シナリオ本がわいせつ物とされて裁判となるなど(最高裁で無罪確定)、大きな注目を集めた。 1976年の日本公開時には一部がカットされて公開。2000年、この部分を復元し「愛のコリ...