ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989 清水香子

ⓒ2022映画「ラーゲリより愛を込めて」製作委員会 ⓒ1989 清水香子

2023.2.08

「ラーゲリ(収容所)からのメッセージ ~シベリア抑留の記憶をつなぐ~」が丸の内にて開催

公開映画情報を中心に、映画評、トピックスやキャンペーン、試写会情報などを紹介します。

ひとしねま

ひとシネマ編集部

170万人以上動員の「ラーゲリより愛を込めて」(毎日新聞社など製作委員会)が全国で大ヒット・ロングラン上映中です。
また、映画を見てシベリア抑留について興味を持つ人が増えています。
 
そんな中、京都府舞鶴市営の舞鶴引揚記念館と、東京都新宿区・平和祈念展示資料館が連携協力し、合計約90点のシベリア抑留者(以後、抑留者)にまつわる資料を展示する「舞鶴引揚記念館・平和祈念展示資料館 合同展示キャラバンin丸の内 『ラーゲリ(収容所)からのメッセージ ~シベリア抑留の記憶をつなぐ~』」が開催されます。
 
戦後78年を迎え、戦争を知らない世代が大多数を占める昨今。両館は戦争が終結したにも関わらず、約60万人がソ連(現・ロシア)やモンゴルに連行され、過酷な強制労働に従事させられた「シベリア抑留」のつらく苦しい体験や歴史を後世に伝えることを、重要な活動と位置づけています。
今回、両館のシベリア抑留資料を都内で合同展示することによって、特に、次代を担う中学生・高校生などの「若い世代」に、教科書では伝えきれない「シベリア抑留」を知ってもらい、その記憶をつなぐと共に、東京から全国に向けて平和への願いを発信していくそうです。
 
会場は、シベリア抑留を7つのテーマに分け、テーマごとに実物資料や模型、写真パネルなどが展示されます。
※文化財の保護・保存のため、実物資料は複製(レプリカ)の展示となります。
 
舞鶴引揚記念館は、抑留者と家族の想いをつないだ郵便葉書や、抑留体験絵画などの「ユネスコ世界記憶遺産」登録資料を中心に、抑留者がラーゲリ(収容所)から引揚港の舞鶴港へ引き揚げる軌跡をたどる資料を紹介。
平和祈念展示資料館は、つらい収容所生活の中で、抑留者の命をつないだ外套や食器類をはじめ、ラーゲリの模型などを展示します。
 
なお、昭和の歌謡曲「岸壁の母」のモデルとなった端野いせさん(故人)は、東京都大田区大森から、満州に出兵した一人息子の無事の帰国を信じ、シベリアからの引揚船の入港にあわせて何度も舞鶴を訪れました。息子が帰還したら渡してほしいと、舞鶴の引揚援護局に託した息子宛ての葉書は「ユネスコ世界記憶遺産」登録資料です。会場では「帰還を待つ人々の」資料として紹介されます。

「 岸壁の母」 端野いせ
 
舞鶴引揚記念館・平和祈念展示資料館 合同展示キャラバンin丸の内
ラーゲリ(収容所)からのメッセージ ~シベリア抑留の記憶をつなぐ~
期間                    2023年2月22日(水)~3月5日(日)まで(12日間)
時間                    10:00~20:00 
※初日(2月22日)のみ12:00から、日曜・祝日は18:30まで
場所                    東京シティアイ パフォーマンスゾーン
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE地下1階
アクセス:東京駅丸の内南口から徒歩約1分
入場料                無料
 
主催                    京都府舞鶴市、舞鶴市世界記憶遺産保存活用推進委員会
共催                    舞鶴引揚記念館、平和祈念展示資料館
後援                    東京都教育委員会
備考                    新型コロナウィルス感染症の拡大状況によっては中止になる場合があります。
公式HP:https://m-hikiage-museum.jp 

ライター
ひとしねま

ひとシネマ編集部

ひとシネマ編集部